Cambridge Quantumの量子アルゴリズム、これまでの量子的手 法を上回る速度で最適化の問題を解決

Cambridge Quantumの量子アルゴリズム、これまでの量子的手
法を上回る速度で最適化の問題を解決

新しい組み合わせ最適化アルゴリズムが、経済活動で既に重要な計算課題に新たな量子的手法
を提案

CQ、英国ケンブリッジ市、2021年7月22日発表 – Cambridge Quantum(以下CQ)は、ビジネスや産業界で広く見られる組合せ最適化問題をNear-term量子コンピュータを用いて解決する新しいアルゴリズムを開発したことを発表しました。最適化問題の例としては、巡回セールスマン問題、運搬経路最適化、ジョブショップ・スケジューリング問題などがよく知られています。

このような数学的に困難とされている問題は、製造プロセスの設計、配送トラックの積み込み、ジェット旅客機のルーティングなど、実社会における様々な課題の中心となっています。現代のビジネス環境における自動化の水準は年々高くなり、最も強力とされている古典コンピュータ上で実行される最適化アルゴリズムでさえ、処理速度を上げるために精度を犠牲にすることを余儀なくされています。

プレプリントリポジトリarXivでこの度公開された論文
https://arxiv.org/pdf/2106.10055.pdf)では、組合せ最適化問題をより効率的に解決するフィルタリングVQE(F-VQE)を紹介しています。新しいアプローチは、Honeywell社のSystem Model H1量子コンピューター上で、量子近似最適化アルゴリズム(QAOA)や従来のVQEなど、現在「ゴールドスタンダード」とされているアルゴリズムなどと比較して10〜100倍速く解くことを実現しています。

本論文は、CQのMichael Lubasch博士、David Amaro博士、Carlo Modica博士、Matthias Rosenkranz博士、Marcello Benedetti博士から成る研究チームの共著です。彼らは、Mattia Fiorentini博士が率いるCQの機械学習および量子アルゴリズム開発チームに所属しています。

F-VQEは、CQが2020年9月に発表した論文
https://arxiv.org/abs/2009.12361)による手法を活用しています。これは、1つの量子回路をより小さな回路に分解することで、量子計算の利点を損なうことなく、より少ない量子ビットで実行できることを実証するものです。その結果、一度に最大6つのハードウェア量子ビットを使用するだけで、従来23 量子ビットを要した問題を解決することが出来ました。また、CQ の科学者たちはこの新しいアプローチがノイズあり中規模量子(NISQ)時代でのマシンでの計算に適応性が高いことを実証しました。このような研究の進歩により、今日のNISQコンピュータが対応できる最適化問題の範囲や規模は拡大していきます。

Fiorentiniは、次のように述べています。「私たちの研究員は、今日の量子コンピュータ技術を現実社会に適用する様々な手法に目を向けています。私たちは、企業や政府が身近な作業において量子的優位性をより迅速に獲得できることを望んでいます。CQは、大規模な産業パートナーと協業した経験を通じ、実務上のニーズを深く理解できるようになりました。」彼は続けて、「F-VQEには、以前の量子アルゴリズムに比べて明確な利点があります。それは、候補となる優れたソリューションをより早く見つけ、量子ハードウェアをはるかに効率的に使用することです。F-VQEは変革的な影響を与えるもので、これまで困難だったビジネスや産業界全体における問題の解決に役立ちます。」

CQのCEOであるIlyas Khanは、次のように述べています。「私たちの研究チームは、現在古典計算の限界とNISQ時代に利用できる量子優位性のギャップを埋めることに注力しています。彼らは量子計算の新たな標準を確立しつつあり、その取り組みは、社会や技術をさらなる進歩へと加速させることに貢献できると期待しています。」

Honeywell Quantum Solutionsの社長を務めるTony Uttleyは、次のように述べています。「この度のプロジェクトは、量子計算で起きているエキサイティングな進歩を示すものです。より少ない量子ビットでより多くのタスクを実行するアルゴリズムを開発し、可能な限り効率的にハードウェアを実装することで、私達は現実世界の問題を予想よりも早く解決することに向けて、大きな進歩を遂げています。」

以上

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